塾・予備校講師と学校教員、働き方はどう違う?
塾・予備校講師と学校教員、働き方はどう違う?
教員免許を活かせる転職先としてよく挙がる塾・予備校講師。授業の目的、勤務時間帯、評価のされ方、生徒との関わり方が学校とどう違うのかを整理し、向き・不向きの判断材料をまとめました。
概要
「授業をするのは好き。でも学校の仕事のすべてを続けるのは難しい」——そう感じている先生が、次の候補として考えることが多いのが塾・予備校の講師です。
教科を教えるという点では同じ仕事に見えます。ただ、実際に働いてみると学校とはかなり違うという声もよく聞きます。何が同じで何が違うのか、判断材料になるところを整理しました。
詳細
目的が違う
学校の授業は、学習指導要領にもとづいて、その学年の全員に必要な内容を届けるものです。理解の早い生徒にも、つまずいている生徒にも、同じ教室で向き合います。
塾・予備校は、通ってきた生徒が達成したい目標に向けて教える場です。志望校合格、定期テストの点数、苦手科目の克服——目的が最初からはっきりしています。そのぶん授業の設計もそこに焦点を絞ることになります。
「教科の面白さを幅広く伝えたい」方には物足りなく感じられることがあり、逆に「目標に向けて一点集中で伴走したい」方には学校よりやりやすい環境になります。
時間帯が違う
これは実際に働き方を大きく左右する違いです。塾・予備校の授業は、生徒が学校を終えた後の時間帯が中心になります。夕方から夜が主戦場で、土日や長期休暇は講習で忙しくなることが多い分野です。
朝が楽になる一方、夜の時間帯が埋まるということでもあります。家庭の事情によっては、学校勤務よりも合う場合も、合わない場合もあります。生活のリズムがどう変わるかは、応募前に具体的に確認しておきたいところです。
担う仕事の範囲が違う
学校では、授業のほかに担任、校務分掌、部活動顧問、保護者対応、進路指導と、幅広い業務があります。塾・予備校では授業と、それに付随する教材準備・面談・生徒の学習管理が中心になります。
範囲が狭いぶん授業そのものに集中しやすいというのが、教員から移った方がよく挙げる利点です。一方で、生徒の生活全体に関わるような仕事は減ります。そこにやりがいを感じていた方は、物足りなさを感じることがあります。
評価のされ方が違う
塾・予備校は民間のサービス業でもあります。生徒や保護者からの評価、担当クラスの継続率、合格実績といった、目に見える形で成果が問われる場面があります。
これを「わかりやすくて張り合いがある」と感じるか、「常に数字を見られるのはきつい」と感じるかは人によります。どちらが良い悪いではなく、自分がどちらで力を発揮できるかの問題です。
雇用の形と待遇
正社員の講師、契約社員、コマ単位の非常勤講師など、雇用形態は運営会社によってさまざまです。給与の決まり方も、月給制のところと、担当コマ数に応じた形のところがあります。
同じ「塾講師」でも条件の幅がとても大きい分野なので、求人ごとに雇用形態・給与形態・想定コマ数を確認してください。「講師」という言葉だけでは実態がわかりません。
教員免許はどう扱われるか
塾・予備校の講師に教員免許は必須ではありません。ただし、免許と教壇に立った経験は、採用時に強い材料になります。学級運営の経験、保護者対応の経験、教材を組み立てた経験は、いずれもそのまま活きるものです。応募書類では「授業ができる」だけでなく、これらの経験もあわせて書いておくと伝わり方が変わります。
まとめ
塾・予備校講師は、「授業をする力」をそのまま持ち込める転職先です。同時に、目的・時間帯・仕事の範囲・評価のされ方という点では、学校とは別の仕事だと考えたほうが実態に近いといえます。
大切なのは、自分が教員の仕事のどの部分を残したいのかをはっきりさせることです。そこがはっきりすれば、塾・予備校が合うのか、別の学校に移るほうが合うのかも見えてきます。
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