教員の職務経歴書、何を書けばいい?
教員の職務経歴書、何を書けばいい?
学校での仕事を、学校の外にも伝わる言葉に翻訳するコツを解説。書く項目の順番、担任や分掌の書き方、やってしまいがちな失敗まで、教員の職務経歴書の作り方をまとめました。
概要
教員として働いてきた方が転職で最初につまずきやすいのが、職務経歴書です。学校には決まった様式がなく、「授業をしていました」以外に何を書けばいいのかわからない、という声をよく聞きます。
ポイントは一つです。学校の中でしか通じない言葉を、外にも通じる言葉に置き換えること。「校務分掌」「学年主任」といった言葉は、学校を知らない読み手には具体的な仕事の中身が伝わりません。何をしていたのかを、動詞で書き直していきます。
詳細
まず書き出す(並べ替えは後)
いきなり清書しようとすると手が止まります。先に、これまで担当してきたことを思いつくまま書き出してください。
- 担当した校種・教科・学年
- 担任、副担任の経験年数
- 校務分掌(教務、生徒指導、進路指導、入試広報など)
- 部活動の顧問
- 保護者対応、外部との連携
- 使ったツールやシステム(成績処理、学習支援サービスなど)
この段階では文章にしなくて構いません。材料を全部テーブルに出すのが目的です。
学校の言葉を翻訳する
書き出したものを、学校を知らない人にも伝わる表現に直します。
- 「学年主任」→ 教員◯名のチームをまとめ、年間計画の作成と進捗管理を担当
- 「入試広報」→ 学校説明会の企画・運営、資料作成、来校者への説明
- 「校務分掌(教務)」→ 時間割の作成、行事日程の調整、各所との連絡調整
- 「進路指導」→ 生徒一人ひとりの面談、志望に応じた情報提供と書類作成の支援
コツは、役職名ではなく「実際にした作業」で書くことです。同じ内容でも、読み手が仕事の場面を思い浮かべられるようになります。
数字が書けるところは数字で
担当したクラスの人数、担当学年の規模、顧問をしていた部の部員数、何年間続けたか。確実にわかる範囲の数字は、規模感を伝えるうえで役に立ちます。
一方、成果を数字で盛るのは避けてください。教育の成果は多くの要因が絡むもので、面接で説明を求められたときに答えられなくなります。事実として言い切れることだけを書くのが結果的に強い書類になります。
応募先に合わせて順番を変える
同じ経歴でも、応募先によって前に出すものは変わります。別の学校に移るなら担任や分掌の経験を、教材や教育サービスの会社なら授業設計や教材づくりの経験を、より前に置きます。一つの職務経歴書を全部に使い回さないほうが、伝わり方は良くなります。
教科・役割別の言い換え例
「学校の言葉を翻訳する」の続きとして、担当教科や役割ごとの言い換え例をもう少し挙げます。自分の経験に近いものを探して、そのまま当てはめてみてください。
- 国語科・数学科など教科指導 → 「学年◯クラス・生徒◯名に対し、単元計画の作成から定期考査の作問・採点まで一貫して担当」
- 理科の実験を伴う授業 → 「実験を伴う授業の安全管理と教材準備を含めて設計・実施」
- 養護教諭・保健室運営 → 「生徒◯名規模の学校で健康診断・保健指導の企画運営、緊急時対応の一次判断を担当」
- 部活動顧問 → 「部員◯名の部活動を◯年間指導。大会運営や保護者対応も担当」
- 学級担任 → 「生徒◯名のクラス運営、保護者面談の実施、生活記録の管理を担当」
ここでも数字(人数・年数・件数)が入るだけで、読み手の理解度は大きく変わります。
短いテンプレート
一文の型に迷ったら、次の形に当てはめると書きやすくなります。
> 「〈対象の規模〉に対して、〈具体的な作業〉を〈期間・頻度〉担当した」
例:「生徒40名のクラスに対して、学級運営と保護者対応を1年間担当した」のように、規模・作業・期間の3つを埋めるだけで、伝わる一文になります。
やってしまいがちなこと
- 学校の中の言葉のまま書いてしまう(読み手に伝わりません)
- 教育観や思いだけで埋めてしまう(それは志望動機欄で書くものです)
- 担当教科だけ書いて、それ以外の仕事に触れない(一番もったいないパターンです)
まとめ
職務経歴書を書く作業は、自分がしてきた仕事を棚卸しする作業でもあります。書き出してみると「思ったより幅広くやっていた」と気づく方がほとんどです。
まずは項目の書き出しから、30分だけ時間を取ってみてください。材料がそろえば、書類はかなり書きやすくなります。ティーチャーズキャリアでは全国の教職員募集を掲載しています。応募先の募集要項を見ながら、どの経験を前に出すか考えてみてください。