「講師 求人」で探しても見つからない理由 3つの「講師」の見分け方
「講師 求人」で探しても見つからない理由 3つの「講師」の見分け方
「〇〇県 講師 求人」で検索すると、学校の講師・塾講師・大学や高専の講師が混ざって出てきます。3つの「講師」の違いと、学校の講師の求人が探しにくい理由、公立と私立それぞれの探し方を、掲載データをもとに整理しました。
概要
「埼玉 講師 求人」「長崎 講師 求人」のように、都道府県名と「講師」だけで求人を探す人はたくさんいます。ところが、この検索でなかなか目的の求人にたどり着けない、という声をよく聞きます。
理由のひとつは、「講師」という言葉が指す仕事が少なくとも3種類あることです。学校で授業を担当する講師、塾・予備校の講師、そして大学や高専の職名としての講師。検索結果にはこの3つが混ざって出てくるので、探している仕事が埋もれてしまいます。
もうひとつは、学校の講師の求人そのものが、「講師」と明記されない形で出ることが多いことです。この記事では、3つの「講師」の見分け方と、学校の講師を探すときの現実的な動き方を、当サイトの掲載データ(2026年9月21日時点・掲載中603件)をもとに整理します。
詳細
「講師」は3種類ある
① 学校の講師(常勤講師・非常勤講師)
小学校・中学校・高等学校などで、授業を担当する期限付きの教員です。正規の教員(専任教諭)とは別の区分で、公立では臨時的任用や会計年度任用といった形で任用され、私立では学校法人が個別に採用します。雇用区分の違いは専任教諭・常勤講師・非常勤講師は何が違う?で整理しています。
② 塾・予備校の講師
学習塾や予備校で教える仕事です。学校の講師とは採用の仕組みも、勤務時間帯も、評価のされ方も異なります。「〇〇県 塾講師 求人」のように「塾」を付けて探す人も多く、こちらは民間の求人サイトが中心の世界です。学校との違いは塾・予備校講師と学校教員、働き方はどう違う?をご覧ください。
③ 大学・高専・専門学校の講師
大学や高等専門学校(高専)では、教員の職名が「教授・准教授・講師・助教」という段階になっていて、「講師」はその中の職名のひとつです。学校の常勤講師・非常勤講師とは意味が違います。
実際、当サイトに掲載している国立高専の教員公募100件のうち、48件は職名に「講師」が含まれていました(「准教授、講師又は助教」といった書き方です)。「講師 求人」と検索してこうした公募が出てきても、それは学校の期限付き講師とは別物だということです。応募に求められる学位や業績は募集要領ごとに異なります。高専の公募の読み方は高専の教員になるには?で詳しく扱っています。
この記事の以降の部分では、いちばん探されている①の学校の講師に絞って話を進めます。
学校の講師の求人は、なぜ「講師」と書かれないのか
当サイトの掲載603件を、雇用区分の書かれ方で分けてみました。
- 区分が明記されていない私立の募集:283件(全体の約47%)
- 教育委員会の講師登録・臨時的任用の案内:47件(都道府県ごとに1件)
- 正職員・契約社員の募集(主に通信制高校):102件
- 国立高専の教員公募:100件
- 「常勤講師」「非常勤講師」だけが明記された募集:31件(20校・18都道府県)
- 教諭と講師が併記された募集:8件
- そのほか(書き方が学校ごとに異なるもの):32件
いちばん多い283件は、私立学校の教職員募集をまとめた掲載元が、雇用区分を細かく載せていないものです。当サイトではこうした募集を「専任教諭・常勤講師 ほか(要確認)」と表示しています。その学校が専任教諭を探しているのか、常勤講師を探しているのかは、掲載の時点では分からないということです。
つまり、私立学校の募集の多くは「講師募集」とも「教諭募集」とも書かれていません。そのため「講師 求人」という語で検索しても、講師を募集している学校が検索結果に出てこない、という事態が起こります。学校に問い合わせて初めて、講師での採用だと分かるケースもありえます。
「講師」と明記された31件も、よく見ると散らばっています。都道府県別では、沖縄県が3件、埼玉県・北海道・茨城県・千葉県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・福岡県・長野県・宮崎県が各2件、群馬県・宮城県・神奈川県・山梨県・京都府・香川県が各1件でした。最も多い県でも3件です。
県名で探して見つからないのは、募集が無いからとは限らない
検索されている県のうち、「講師」と明記された私立の募集が掲載されていない県もあります。長崎県・佐賀県・鹿児島県・岩手県・大分県・岡山県・富山県・静岡県・新潟県・栃木県・熊本県・秋田県・岐阜県は、今回の掲載データではゼロでした。
ただし、これはその県に講師の仕事が無いという意味ではありません。次の2つの理由が考えられます。
- 公立学校の講師は、募集が求人票の形で出るのではなく、教育委員会への登録によって任用の連絡が届く仕組みのため、求人として表に出にくい
- 私立学校では、区分が書かれていない募集の中に、講師での採用が含まれている可能性がある
たとえば大分県は、講師と明記された募集は0件でも、掲載中の私立の募集が5件あります。栃木県も同様です。こうした募集は、応募前に学校へ確認する価値があります。
公立の講師:教育委員会への登録が入り口
公立学校の講師は、勤務したい自治体の教育委員会に登録しておき、産休・育休の代替や年度途中の欠員が出たときに連絡を受ける形が基本です。採用試験に合格していなくても登録できます。
当サイトでは、47都道府県それぞれの教育委員会の講師登録・臨時的任用の案内ページを1件ずつ掲載しています。登録の方法・時期・書類は自治体によって異なり、募集要項でご確認いただく必要があります。 仕組みそのものは「講師登録」とは?で解説しています。
県ごとの窓口の違いは、次の記事でまとめています。
給与について気になる方は、臨時的任用講師の給与はどう決まる?もあわせてご覧ください。
私立の講師:学校ごとの募集を、出たときに拾う
私立学校の講師は、学校法人が個別に採用します。前任者の退職や産休・育休、担当コマ数の増減など学校側の事情で発生するため、決まった時期に一斉に出るわけではありません。
探し方のコツは、「講師」という語だけで絞り込まないことです。
- 都道府県と教科で探す。 「講師」と書かれていなくても、その教科の募集の中に講師採用が含まれていることがあります。都道府県別の求人一覧と教科別の求人一覧から、まず対象を広げて見てみてください
- 雇用区分の表示は「確認のきっかけ」と考える。 「要確認」となっている募集は、学校の募集要項や問い合わせで、専任・常勤講師・非常勤講師のどれなのかを確かめます
- 区分で絞りたいときは、区分別の一覧を使う。 常勤講師の求人一覧、非常勤講師の求人一覧があります
非常勤講師の探し方は、非常勤講師になるにはでも整理しています。
応募前に確認しておきたいこと
学校の講師に応募するときは、次の点を確認しておくと、入ってからのすれ違いを防げます。
- 専任教諭への登用を予定しているのか、期限付きの採用なのか(募集の中には、採用2年目以降に専任教諭へ登用予定と書かれているものもあります)
- 契約期間と、次年度の更新の考え方
- 担当する教科とコマ数
- 給与の決まり方(時給制か月給制か、経験年数がどう反映されるか)
- 授業以外の校務や部活動への関わり
募集要項に書かれていない点は、応募の過程で遠慮なく聞いて構いません。
まとめ
「講師 求人」で探しても見つかりにくいのは、探し方が悪いからではなく、「講師」が指す仕事が複数あり、学校の講師の募集は「講師」と明記されない形で出ることが多いからです。
見つけるための整理は3つです。
- まず、探しているのが学校の講師か、塾の講師か、大学・高専の職名としての講師かを見分ける
- 公立の講師なら、勤務したい自治体の教育委員会に登録する
- 私立の講師なら、都道府県と教科で広く探し、「要確認」の募集は学校に確かめる
当サイトでは、学校が公開している募集を集めて掲載しています。都道府県別・教科別の求人一覧から、いま出ている募集をご確認ください。埼玉県や栃木県、長崎県など、講師の求人を探している県の一覧は、埼玉県・栃木県・長崎県から見られます。