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情報科の教員という進路 求人の傾向と、免許を足す道

情報科の教員という進路 求人の傾向と、免許を足す道

高校の「情報Ⅰ」が必履修になり、大学入学共通テストにも「情報」が加わりました。情報科の教員はいまどこで募集されているのか、他教科の先生が免許を追加する道はあるのか、掲載中の求人データと文部科学省の資料から整理しました。

出典: ティーチャーズキャリア編集部 / 最終更新:

公開: 2026-08-19

概要

「情報の免許を持っているけれど、情報を軸にした仕事はそもそもあるのだろうか」——そう感じている先生は少なくないと思います。

結論から言うと、情報科の求人は思っているより出ています。ただし、出ている場所が中高の一般的な教科とは少し違います。高専や通信制高校など、これまで転職先の候補として見ていなかった校種に、まとまった数の募集があります。教科名だけで検索していると、この広がりに気づけません。

この記事では、情報科がいまどういう位置にあるのかを制度の面から押さえたうえで、実際に出ている求人の傾向、そして他教科の先生が情報の免許を足す道について整理します。

詳細

学ぶ生徒が全員に広がった教科

2022年4月から、高等学校でも新しい学習指導要領がスタートしました(出典: 文部科学省「高等学校情報科」特設ページ)。共通教科情報科は「情報Ⅰ」と「情報Ⅱ」で構成され、情報Ⅰはすべての生徒が学ぶ必履修科目です。

さらに、2025年1月に実施された令和7年度大学入学共通テストでは、本試験で「情報Ⅰ」が出題されています(出典: 大学入試センター「令和7年度 本試験の問題」)。入試科目になったということは、学校側が受験指導まで含めた体制を整えなければならないということです。

一方で、情報科を担当する教員の確保は以前から課題とされてきました。文部科学省は平成28年3月3日の通知で、各都道府県教育委員会に対し、採用・配置・研修を通じて免許状「情報」の保有率を計画的に高めるよう依頼しています。あわせて、免許外教科担任の許可や臨時免許状の授与を安易に行わないようにも求めています(出典: 文部科学省「高等学校情報科担当教員への高等学校教諭免許状『情報』保有者の配置の促進について(依頼)」)。

学ぶ生徒は全員に広がり、入試科目にもなり、そのうえで正規の免許を持つ担当者を置くことが求められている。情報の免許を持っている方にとっては、追い風の側にある教科だと言っていいと思います。

実際に出ている求人はどこにあるか

ティーチャーズキャリアに掲載中の求人のうち、情報を募集教科に含むものは2026年8月19日時点で95件です。掲載総数579件のなかで、英語・理科・国語・数学・社会に次ぐ規模にあたります。

内訳を見ると、校種の広がりがこの教科の特徴です。

高専が最も多いのは、情報工学系の学科を持つ学校が多く、専門科目の担当者を公募しているためです。ただし高専の公募は中高の採用と応募資格の考え方が違い、免許より学位や実務業績が問われます。高専の教員になるには?で整理していますので、あわせてご覧ください。

通信制高校で17件出ているのも、この教科ならではです。メディアを使った学習を柱に据える学校が多く、そこに専門人材の需要が生まれています(通信制高校の教員という働き方)。

地域では東京都12件、埼玉県7件、三重県・福岡県が各6件、茨城県5件と、首都圏だけに偏ってはいません。高専が全国に分散していることが効いています。掲載中の求人は情報の教員求人一覧から確認できます。

「情報だけ」の募集は多くない

ここは正直に書いておきます。95件のうち、募集教科が情報だけの求人は10件です。残りは「数学・情報」「理科・情報」のように、他教科と併記される形で出ています。

多くの高校で情報Ⅰの単位数は限られ、情報だけで一人分の持ち時間を組みにくいという事情があります。求人票の読み方としては、併記されている教科のどちらを主に担当するのかを面接で確認するのが実務的です。「情報も教えられる数学の先生」を探している募集と、「情報を軸に据えたい」募集は、求人票の書き方が同じでも中身が違います。

裏を返せば、数学や理科の免許を持っている方にとって、情報を足すことは応募できる求人を増やす手段になります。

他教科の教員が情報の免許を足すには

すでに教員免許状を持っている現職の先生が、他の校種・教科の免許状を取る方法として、文部科学省は免許法認定講習・公開講座・通信教育を案内しています。大学の教職課程によらずに必要な単位を修得できるよう開設されているもので、都道府県教育委員会や大学等が実施します。年度ごとの開講一覧が公表されています(出典: 文部科学省「免許法認定講習・公開講座・通信教育」)。

必要な単位数や開講科目、申請の手続きは、申請先の都道府県教育委員会と、単位を修得する機関によって異なります。働きながら取れるかどうかも、開講形態(対面か通信か、集中講義か)で変わります。検討を始める前に、勤務先の所在地を管轄する教育委員会の免許担当窓口に確認してください。ここは自治体差が大きい部分です。

応募前に確認したいこと

情報科の求人を読むときは、次の4点を見てください。

  1. 担当する科目 … 情報Ⅰだけか、情報Ⅱや学校設定科目も持つのか
  2. 併記教科の比重 … 情報と何が併記されているか。持ち時間の配分はどうなるか
  3. 校内ICT業務の範囲 … 情報科の教員が校内のICT環境の管理や研修を兼ねる学校があります
  4. 設備と教材 … プログラミングやデータ活用をどんな環境で扱っているか

3番目は特に見落とされがちです。「情報の授業を担当すること」と「学校のICT担当であること」は本来別の仕事ですが、実際には兼ねている学校があります。募集要項に書かれていないことが多いので、面接で聞いて構いません。負担の差が大きい部分です。

まとめ

情報科は、学ぶ生徒が全員に広がり、共通テストの出題教科にもなった一方で、正規の免許を持つ担当者の確保が課題とされてきた教科です。免許を持っている方にとっては、探しやすい状況にあります。

ただし求人の出方には癖があります。募集の多くは高専・通信制高校といった、中高からの転職では視野に入りにくい校種に集まっていて、しかも他教科との併記が大半です。教科名だけで絞り込むと、この広がりを取りこぼします。

免許を追加で取る道も用意されていますが、必要な単位や手続きは自治体・機関によって異なります。必ず管轄の教育委員会にご確認ください。求人の条件についても、最終的には各校の募集要項をご確認ください。

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