一般企業に移った元教員は、何を評価されているか
一般企業に移った元教員は、何を評価されているか
教育とは無関係な一般企業への転職を考える教員向けに、選考で評価されやすい力・評価されにくい力と、それをどう職務経歴書や面接で伝えるかを整理しました。
概要
教育系企業やEdTechではなく、教育とは直接関係のない一般企業への転職を考える先生もいます。ただ、「教員の経験は一般企業では評価されないのでは」と不安になり、応募自体をためらってしまう人も少なくありません。
実際には、教員の仕事の中に一般企業でもそのまま評価される力が含まれています。一方で、正直に評価されにくい部分もあります。両方を整理しておくと、応募先の見極めと書類・面接の準備がしやすくなります。
詳細
評価されやすい力
- 説明力 … 相手の理解度に合わせて話の粒度を変える力は、営業・研修・カスタマーサポートなど、人に説明する仕事全般で評価されます
- 同時並行の業務管理力 … 授業準備・分掌・部活動・保護者対応を並行してこなしてきた経験は、複数のタスクを抱える仕事で強みになります
- 年間を通じた計画・進行管理 … 年間授業計画や行事運営の経験は、プロジェクトの進行管理に近い性質を持っています
- 立場の違う相手との調整力 … 保護者・管理職・外部機関など、利害の異なる相手と折り合いをつけてきた経験は、社内外の調整が必要な仕事で活きます
これらは面接で「教員としてやってきたこと」をそのまま話しても伝わりにくいため、教員の職務経歴書、何を書けばいい?で触れているように、役職名ではなく実際にした作業で言い換えることが欠かせません。
評価されにくい部分
一方で、正直に言うと評価されにくい、あるいは選考でそのまま通用しない部分もあります。
- 数値目標に基づく成果の実績 … 営業職などでは売上や契約数といった数字での実績が問われますが、教員の仕事は成果を数値化しづらく、比較できる実績として提示しにくい傾向があります
- 業界・業務特有の専門知識 … 経理、法務、ITエンジニアリングなど専門性が明確な職種は、教員経験だけでは応募要件を満たさないことが多くあります
- 民間企業特有のスピード感への適応 … これは経験してみないと分からない部分ですが、意思決定や業務の進み方が学校とは異なる点は、面接で聞かれることがあります
「教員経験があれば何でも通用する」と考えず、応募先の職種が何を評価軸にしているかを募集要項から読み取ることが大切です。
書類・面接でどう伝えるか
評価されやすい力を、応募先の職種に合わせた言葉に翻訳して伝えるのが基本です。同じ「保護者対応」の経験でも、営業職に応募するなら「利害の異なる相手との合意形成」、事務職に応募するなら「複数の関係者との連絡調整」というように、職種ごとに前面に出す部分を変えると伝わりやすくなります。
数字で語れない実績を無理に数値化しようとせず、事実として言い切れる経験の範囲で説明することも、面接で信頼を得るうえで重要です。
まとめ
一般企業への転職では、教員経験のすべてが評価されるわけではありませんが、説明力・業務管理力・調整力は職種を問わず通用しやすい力です。評価されやすい部分とされにくい部分を正直に見極め、応募先に合わせて経験を翻訳することが、選考を通過する近道になります。
学校の外に出る選択肢をもう少し広く見渡したい場合は、教員免許が活きる仕事とは?もあわせてご覧ください。