私立学校の教員の給与、求人票にはどう書かれている?
私立学校の教員の給与、求人票にはどう書かれている?
「学校名 教員 給料」で探しても金額が見つからないのはなぜか。当サイト掲載627件の給与欄を集計し、「規定による」表記の意味と、金額が書かれた求人の読み方、確認すべき手当・賞与の項目を整理しました。
概要
「〇〇学園 教員 給料」「〇〇高校 教員 年収」のように、学校名と給与を組み合わせて検索する人は少なくありません。ところが、検索しても具体的な金額にたどり着けないことがほとんどです。
理由は、私立学校の給与が学校法人ごとの給与規程で決まっていて、全国共通の相場や公表の義務のある給料表がないためです。求人票の給与欄も、金額を書く学校と書かない学校にはっきり分かれます。この記事では、当サイトが掲載している求人の給与欄を実際に集計し、どんな書き方が多いのか、書いてある場合はどう読めばいいのかを整理します。
詳細
掲載627件の給与欄は、こう書かれていた
2026年9月25日時点で当サイトに掲載している627件(掲載名で数えて440校・法人)の給与欄を、書き方ごとに数えました。
- 「募集要項をご確認ください」という定型表示 … 433件(約69%)。掲載元の求人情報に給与の記載がない、または当サイトで読み取れていない場合の表示です
- 国立高等専門学校機構の給与規程による … 100件(約16%)。掲載中の国立高専の公募は、すべてこの表記です
- 「本校規定による」など、規程に従うとだけ書かれたもの … 62件(約10%)。私立15件のほか、公立47件は「〇〇県の給与条例・規程による」という表記です
- 金額まで書かれたもの … 25件(約4%)
つまり、求人票を見ただけで金額が分かる募集は、全体のごく一部です。「給料が書いていない=隠されている」と考える必要はありません。私立学校は学校ごとに給与体系が違い、求人票には書かず、面接や内定後の条件通知で示す運用の学校も多いためです。
「規定による」は、何を確認すればいい表記か
「本校規定による」は、「学校の給与規程に従って決まる」という意味です。金額の目安は分かりませんが、確認する順番は決められます。
- 給与の基本給と手当の内訳(役職手当、通勤手当、住宅手当などが別立てか)
- 経験年数や前職の扱い(民間企業や他校での経験がどこまで換算されるか)
- 賞与(ボーナス)の有無と回数
- 契約が専任か常勤講師か非常勤か(同じ学校でも給与体系が分かれることがあります。違いは専任教諭・常勤講師・非常勤講師は何が違う?で整理しています)
これらは求人票に書かれていなくても、応募前の問い合わせや面接で聞いて失礼になる内容ではありません。
金額が書かれている求人の、読み方の注意点
金額が書かれた25件を見ると、書き方はそろっていません。同じ「月給」でも、次のような違いがあります。
- 月額の中身が違う … 「基本給」だけを書くものと、「教職調整額」など固定の手当を含めた合計を書くものがあります。「※手当含まず」と明記されている例もありました。金額を比べるときは、何が含まれているかを先に確認します
- 「実績」か「今回の募集の条件」か … 「新卒採用時の実績」「〇〇年度実績」と書かれている場合、その年度の採用者の実績であり、これから採用される人の金額とは限りません
- 時給・コマ単価の募集がある … 非常勤講師や通信制の一部は、1コマ(50分)あたりの単価で書かれます。月額に直すには、担当コマ数を掛けて考える必要があります
- 賞与込みの年収目安が書かれることがある … 「賞与込み推定年俸」のような書き方では、月給だけの募集と単純に比べられません
金額が書かれた求人のうち、新卒・初任にあたる月額が確認できるものは、おおむね20万円台の記載が中心でした。ただしこれは十数件の記載を眺めた印象にすぎず、私立学校全体の相場を示すものではありません。手当の含み方や地域、学校の規模で大きく変わります。
私立と公立では、給与の決まり方そのものが違う
公立学校の教員は、自治体の給与条例と教育職給料表に基づいて給与が決まるため、経験年数と学歴から自分の金額を算出できます。臨時的任用講師の場合の考え方は臨時的任用講師の給与はどう決まる?にまとめています。
一方、私立学校は学校法人が独自の規程で決めます。同じ地域・同じ規模の学校でも、金額の体系が違うことは珍しくありません。私立と公立の働き方全般の違いは私立と公立、教員の働き方はどう違う?も参考になります。
気になる学校の給与を調べる手順
学校名を決めて給与を調べるなら、次の順で確認するのが確実です。
- 学校の公式サイトの採用ページで、給与の記載を探す(「募集要項」のPDFに書かれていることがあります)。探し方は「あの学校の採用情報」の探し方で整理しています
- 書かれていなければ、応募前の問い合わせで給与の決まり方(基本給と手当の内訳、経験の換算、賞与)を確認する
- 面接や内定時の労働条件通知書で、実際の金額と条件を書面で確認する
「学校名 給料」という検索で金額が出てこなくても、正常な状態です。書かれていない情報は、書面で確認するのが基本になります。
まとめ
- 私立学校の給与は、学校法人ごとの規程で決まる。全国共通の相場はない
- 当サイト掲載627件のうち、金額まで書かれているのは25件(約4%)。約7割は「募集要項をご確認ください」の表示
- 「規定による」と書かれていたら、基本給と手当の内訳・経験の換算・賞与を問い合わせで確認する
- 金額が書かれていても、手当の含み方や「実績」表記の意味を確認してから比べる
気になる地域の私立学校の求人は、東京都の求人一覧、大阪府の求人一覧から探せます。給与や勤務条件は募集ごとに異なるため、応募前に必ず掲載元の募集要項をご確認ください。