特別支援学校の教員になるには? 必要な免許と、仕事の実際
特別支援学校の教員になるには? 必要な免許と、仕事の実際
特別支援学校の教員になるには特別支援学校教諭免許が必要なのか、いま持っている免許で応募できるのか。仕事の進め方や、通常の学校との違い、向き合い方の変化までを整理しました。
概要
特別支援学校や特別支援学級で働くことを考えたとき、最初に出てくる疑問は「自分の免許で応募できるのか」だと思います。
もうひとつよく聞かれるのが、「通常の学校とどう違うのか」という点です。授業の進め方も、一日の流れも、同僚との関わり方も変わります。教科を教える仕事から、その子が生活していく力を支える仕事へ、重心が移ると考えるとイメージしやすいかもしれません。
この記事では、免許の話と、仕事の実際の両方を整理します。
詳細
免許はどうなっているか
特別支援学校の教員については、特別支援学校教諭免許状という区分があります。加えて、担当する部(幼稚部・小学部・中学部・高等部)に応じた、それぞれの学校種の免許が関わってきます。
ここで大事なのは、制度上の原則と、実際の採用の運用は必ずしも同じではないという点です。特別支援学校教諭免許を持っていない人を、取得を前提に採用する自治体・学校もあります。逆に、取得済みであることを条件にしている募集もあります。
免許の要件は、自治体によっても学校法人によっても異なります。募集要項に書かれている条件を、そのまま読んでください。「一般にはこうらしい」で判断すると食い違います。不明な点は、募集元に直接確認するのが確実です。
なお、特別支援学級(通常の小中学校の中にある学級)と、特別支援学校とでは、求められるものが異なることがあります。この点も募集ごとに確認が必要です。
通常の学校と何が違うか
いちばん大きな違いは、一人ひとりに合わせて計画を立てることが仕事の中心にあるという点です。
同じ学年でも、必要な支援は生徒ごとに違います。何ができるようになってほしいか、そのためにどんな手立てを取るかを、個別に立てて記録し、見直していきます。教科の内容を一斉に進める設計とは、組み立て方が根本から変わります。
授業以外の時間の比重も変わります。食事、移動、着替え、身の回りのこと。生活のなかの場面が、そのまま学習の場面になります。
チームで動く
もうひとつの違いが、複数の教員で一つの学級を担当する場面が多いことです。
一人で完結せず、同じ時間に複数の大人が入り、役割を分けて動きます。そのため、事前の打ち合わせと、その日の記録の共有が仕事の一部になります。「自分のやり方で進める」ことより、共有して合わせることが求められます。
看護師や、外部の専門職と連携する場面もあります。学校の中だけで完結しない点は、通常の学校との違いとして知っておくとよいでしょう。
保護者との関わり
保護者との関わり方も変わります。日々の様子を細かく共有する学校が多く、連絡のやりとりは通常の学校より密になります。
将来の進路について、早い段階から一緒に考えることも増えます。卒業後の生活まで視野に入れる場面があるという点は、通常の学校とはっきり異なるところです。
体力と負担について
正直なところ、身体を使う場面はあります。移動の介助や、生活の場面での支援は、体力を必要とします。
一方で、担当する生徒数は通常の学級より少ないのが一般的です。一人ひとりに向き合える時間は長く取れます。負担の質が違う、という言い方が実態に近いかもしれません。
このあたりは学校や部によって差が大きいので、見学の機会があれば実際に見ておくことを勧めます。
向いている人
- 一人ひとりの変化を、細かく見ていくことに面白さを感じる
- 一斉に進めるより、個別に組み立てるほうが性に合う
- 同僚と相談しながら進めるのが苦にならない
- 小さな変化を「成果」として受け取れる
最後の点は特に大事です。通常の学校で見えていた成果とは、変化の大きさも速さも違います。そこにやりがいを見つけられるかが、続けられるかどうかを分けます。
応募の前に確認したいこと
- 必要な免許(取得済みが条件か、取得見込み・取得予定でよいか)
- 担当する部(幼稚部・小学部・中学部・高等部)
- 一学級あたりの生徒数と、担当する教員の人数
- 個別の指導計画をどのように作成・共有しているか
- 見学の機会があるか
見学は、可能であればぜひ申し込んでください。言葉での説明と、実際に見た印象の差がいちばん大きい分野です。
まとめ
特別支援学校の仕事は、教科を教える仕事の延長ではなく、その子の生活と将来を支える仕事です。関わり方も、評価の物差しも、通常の学校とは変わります。
免許の要件は制度と運用の両方が関わるため、募集要項に書かれた条件を一次情報として読んでください。判断に迷う場合は、募集元か、免許を出した教育委員会に直接確認するのが確実です。
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