小学校から中学・高校へ、校種を変えて働けるか
小学校から中学・高校へ、校種を変えて働けるか
小学校から中高へ、あるいは中学から高校へ。校種を変える転職は免許の条件をどう満たすかが分かれ目です。免許の考え方と、仕事がどう変わるかを整理しました。
概要
「小学校で働いてきたが、教科を専門的に教えたい」「中学から高校へ移りたい」——校種を変えたいという相談は少なくありません。
結論としては、校種を変えることはできます。ただし、免許の条件をどう満たすかが最初の関門になります。ここを整理せずに求人だけ見ていると、応募できる募集がなかなか見つからないという状態になります。
この記事では、免許の考え方と、校種が変わると仕事がどう変わるかの2つを扱います。
詳細
免許は校種ごとに分かれている
教員免許状は、小学校・中学校・高等学校といった校種ごとに分かれています。さらに中学校・高等学校では教科ごとに分かれます。
したがって、小学校の免許だけを持っている方が中学校で教科を担当する場合、原則としてその校種・教科の免許が必要になります。中学校の免許を持っていても、高等学校の免許がなければ高校の授業を担当できないのが原則です。
ここで押さえておきたいのは、制度には例外的な仕組みや、都道府県ごとの運用があるという点です。隣接校種の免許を取得しやすくする仕組みや、免許を取得中の人を条件付きで採用する募集もあります。
自分の場合にどうなるかは、免許状を出した都道府県教育委員会に直接確認してください。 ウェブ上の一般論では判断できません。募集要項に「取得見込みも可」と書かれている場合もあるので、そこも合わせて読んでください。
免許を追加で取る道
いま持っていない校種の免許を取る方法としては、大学の通信教育課程を使う道や、教育職員検定という仕組みを使う道があります。どの道が使えるか、何単位必要かは、現在持っている免許の種類と、教職経験の年数によって変わります。
必要な手続きと単位数は個別性が高いため、まず教育委員会の免許担当窓口に、現在の免許状を手元に置いて相談するのが最短です。
小学校から中高へ移ると何が変わるか
免許の話が片付いたとして、仕事そのものはどう変わるのか。大きな違いは3つです。
担当の単位が「学級」から「教科」に変わる
小学校では、一つの学級をほぼ全教科にわたって受け持ちます。中高では、一つの教科を複数の学級で担当します。関わる生徒の数は増え、一人あたりの接触時間は短くなります。
教科の専門性が問われる
一つの教科を深く扱うことになります。得意な教科を選んで移るなら、これは魅力になります。一方で、教材研究の深さは小学校とは水準が変わります。
部活動が入ってくる
中高では部活動の顧問が業務に入ってくるのが一般的です。小学校から移った先生が最も戸惑いやすいのがここです。放課後と休日の使い方が変わります。応募前に、顧問の割り当て方を確認しておいてください。
部活動の負担については、部活動の負担を減らしたい先生の選択肢をご覧ください。
中学から高校へ、高校から中学へ
同じ中等教育の中での移動は、免許の面でも仕事の面でも比較的近い移動になります。ただし、生徒との距離感は変わります。
中学では、生活指導や進路の相談を含めて、生徒の生活全体に関わる場面が多くなります。高校では、教科と進路がより前面に出ます。どちらの関わり方が自分に合うかが判断の軸になります。
中高一貫校であれば、両方を担当することもあります。これについては中高一貫校で働くということで整理しています。
面接でどう説明するか
校種を変える理由は、面接で必ず聞かれます。ここは正面から答えて構いません。
うまくいくのは、変えたい理由を「逃げ」ではなく「向かう先」として話すやり方です。
- 「学級全体を見る経験を積んだうえで、専門教科を深く扱いたいと考えました」
- 「進路に直接関わる時期の生徒と向き合いたいと考えました」
避けたいのは、前の校種の大変さだけを理由にすることです。「こちらでも同じことが起きたら辞めるのでは」と受け取られます。
同時に、前の校種の経験が新しい校種で活きる点を一つ添えると強くなります。小学校での学級経営の経験、保護者対応の経験は、中高でもそのまま評価される力です。
探すときの実務
求人票では、必要な免許が明記されています。校種を変えたい場合は、次の順で見てください。
- 必要な免許の欄を最初に読む
- 「取得見込み」「取得予定者可」の記載があるかを確認する
- 判断がつかなければ、募集元に問い合わせる
問い合わせは失礼になりません。条件が合わない募集に応募して落ちるより、先に聞くほうがお互いの時間を無駄にしません。
まとめ
校種を変える転職は可能です。分かれ目になるのは免許の条件で、ここは制度と自治体ごとの運用が関わるため、教育委員会の免許担当窓口に直接確認するのが確実です。
仕事の中身は、担当の単位、教科の専門性、部活動の3点で変わります。特に部活動は生活時間に直結するので、応募前に確認しておいてください。
ティーチャーズキャリアでは、校種・教科・雇用形態で絞って求人を見ることができます。まずは条件に合う募集がどれくらいあるかを確かめてみてください。